鉄道模型のふるさと納税返礼品といえば 埼玉県鶴ヶ島市が有名ですが…
おなじみ「ふるさと納税」の返礼品は各自治体がそれぞれ工夫を凝らしており、バラエティに富んだ名産品などがズラリと並びます。
鉄道模型もそうした返礼品のひとつとして多数、ラインナップされており、特に「KATO(カトー)の工場がある埼玉県鶴ヶ島市の返礼品は、Nゲージ車両の充実ぶりで広く知られます。
全国に目を向けると、Nゲージのもう一方の雄「TOMIX(トミックス」)のふるさとである栃木県壬生町をはじめ、鉄道模型の多様な返礼品が各地に見受けられます。以下、そうしたなかから6つをピックアップしてみました。
トミーテックの本社は栃木県壬生町です
TOMIXブランドで、NゲージやHO(16番)ゲージの鉄道模型を展開している株式会社トミーテックの本社は栃木県壬生町にあります。本社機能のみならず工場も併設されているため、文字通り「TOMIXのふるさと」といえるでしょう。壬生町のふるさと納税の返礼品に、トミーテック製品が採用されているのも納得です。
壬生町の担当者に話を聞きました
TOMIXのふるさと納税の返礼品について、壬生町総務部のふるさと納税の担当者は「町の返礼品の中でも、リピーターが多く需要のある返礼品です。定期的に同じ品を供給するのではなく、在庫がなくなり次第終わりになってしまうため、色々な方に選んでいただけているのも理由のひとつかもしれません」と話します。さらに「申し込まれる方は、新規の方はもちろんですが、リピーターの方も多く、心温まるメッセージをいただくこともあります」と、返礼品が変わるたびに、申し込みをされる方も多いようです。
2022年3月現在、壬生町のトミーテック製品の返礼品は6種類(TOMIXブランドが1種類、もうひとつのブランドである鉄道コレクションシリーズが5種類)が展開されていますが、今後の予定を聞いたところ「例年よりも取扱っている返礼品が少なく、課題と考えております。皆様に喜んでいただけるよう、事業者と検討し充実させる予定です」とのことで、今後に期待が高まります。
Nゲージ「国鉄 415系近郊電車 15両編成」
JR常磐線で活躍した交直流電車、415系のNゲージ車両です。実車の最大編成である15両を再現するために、市販品の「基本セットA」「基本セットB」「増結セット」の3セット相当が返礼品となります。

415系近郊電車 15両セット(画像:トミーテック/ふるさとチョイス)。
加えて、市販品では別売りの室内灯を、組込み済みで提供されます。市販品で同等のものを再現しようとすると、一度車両を分解し、室内灯を取り付け組み立て直すという作業が15両ぶん必要となるため、その手間を必要としないのも嬉しい返礼品です。
セット内容
・415系常磐線(基本セットA・基本セットB・増結セット各1個)
・常点灯室内照明ユニットLED 15両分(組込済)
寄付金額:119,000円
鉄コレ「三岐鉄道801系 801編成 3両セット」グレードアップ組立済
トミーテックがリリースするもうひとつの鉄道模型ブランドが「ジオコレ」シリーズの「鉄道コレクション(鉄コレ)」です。動力装置などを省くことで、通常のNゲージに比べ、比較的お求めやすい価格が特徴のシリーズです。

三岐鉄道801系 801編成 3両セットとNゲージ化パーツ(画像:トミーテック/ふるさとチョイス)。
その鉄コレの返礼品のひとつが、三重県の三岐鉄道「三岐801系」3両セットです。市販品では別売りの動力ユニットと走行用パーツセット(車輪やカプラーなど)に交換されているため、そのままNゲージの線路で走行させることができます。さらに、パンタグラフもリアルなNゲージ用に交換されています。
セット内容
・鉄コレ 三岐801系 801 1個
・「鉄道コレクション」動力ユニット20m級用A 1個
・(Nゲージ)走行用パーツセット 1個
・パンタグラフPS16P形 2個
寄付金額:20,000円
地元を走る鉄道会社由来の模型も返礼品に
鉄道模型の返礼品をラインナップするのは、鉄道模型メーカーが所在する自治体に限ったことではありません。私鉄を中心に、その自治体に縁のある鉄道事業者の車両模型などが各地に見られます。
Nゲージ 南海50000系「泉佐野市70周年×キン肉マン40周年 友情タッグラピート」特製完成品
大阪市と和歌山市のほぼ中間に位置する大阪府泉佐野市の返礼品に、「泉佐野市70周年×キン肉マン40周年 友情タッグラピート」として2019年3月23日から1年間、運行された南海電鉄の「ラピート」をモデルとしたNゲージが採用されています。

「キン肉マン」が美しくラッピングされた「ラピート」(画像:ふるさとチョイス)。
マイクロエース製のNゲージ「南海50000系ラピート 6両セット」をベースに、大阪市の鉄道模型専門店「レールクラフト阿波座」の手で、車両側面の塗装と特製インレタを貼り、さらに光沢のクリアーを塗布しています。レールクラフト阿波座は「製作はハンドメイドで、より実車に近い塗色を施すなど、細心の注意を払い製作しているため、納期に4週間程度頂戴してます」と話します。
セット内容
・南海50000系ラピート 加工済Nゲージ車両 6両セット 1個
寄付金額:231,000円
許諾:ゆでたまご/泉佐野市 泉佐野市公式キャラクター 一生犬鳴イヌナキン #219
Nゲージ 南海電鉄 特急サザン 10000系 レールウェイトイボックス 特製品 数量限定
こちらも泉佐野市のふるさと返礼品です。

Nゲージ 南海電鉄 特急サザン(画像:ふるさとチョイス)。
南海なんばより泉佐野を経由して和歌山を結ぶ南海電鉄の「特急サザン」。トイボックスで細部を再塗装し、連結器の追加や室内灯を装備して、行き先(和歌山)を貼り付けられています。
セット内容
・Nゲージ 南海電鉄 特急サザン 10000系 4両 1個
・専用ケース 1個
・説明書 1個
寄付金額:110,000円
寄付金額100万円も 寄付が高額な鉄道模型の返礼品
鉄道模型の返礼品は、Nゲージ車両だけではありません。より精密なHO(16番)ゲージやジオラマなどを採用している自治体も存在します。ただしベースとなる製品自体が高価なものは、寄付額もより高額になってしまいます。
Nゲージジオラマ 「碓氷第三橋梁(めがね橋)」
ふるさと納税の鉄道模型返礼品は、車両だけではありません。情景を切り取ったジオラマも用意されています。
群馬県安中市の返礼品は、1893(明治26)年に開通した碓氷第三橋梁、「めがね橋」と呼ばれる日本最大のレンガ橋をNゲージサイズに凝縮したジオラマです。

碓氷第三橋梁のジオラマ。ラックレールや第三軌条も再現されている。画像:ふるさとチョイス
この碓氷第三橋梁を制作したのは安中市に本社を置く、株式会社エムズクラフト。建築模型や鉄道模型などを専門に制作する企業です。
この碓氷第三橋梁ジオラマは、Nゲージサイズに縮小されているとはいえ、そのサイズは横幅約1,240mmとかなりのボリュームです。
セット内容
・碓氷第三橋梁(めがね橋)Nゲージジオラマ 1個
・透明アクリルケース 1個
寄付金額:700,000円
上記以外にもバリエーション豊富な鉄道模型が揃っています
ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」には、上記以外にも様々な鉄道模型がラインナップされています。
2022年9月15日更新
鉄道模型に限らず、返礼品は品切れになるものも多いので、在庫があるうちに申込みを検討しましょう。
ふるさと納税のしくみとKATOの返礼品の情報は..
ふるさと納税の、KATOの鉄道模型の返礼品の情報は、「肉や魚介だけじゃない! 実は充実『ふるさと納税』Nゲージの返礼品【埼玉県鶴ヶ島市 編】」で紹介していますので、あわせてご覧ください。
また、ふるさと納税についての詳細は総務省「ふるさと納税ポータルサイト」を参照してください。
ふるさと納税関連記事

肉や魚介だけじゃない! 実は充実「ふるさと納税」Nゲージの返礼品【埼玉県鶴ヶ島市 編】
TOMIX/マイクロエースの基本情報

TOMIX(トミックス)
