35万人の顧客データと、4000軒を超える産地から選出
オイシックス株式会社(東京都品川区大崎1-11-2、代表者:高島宏平)は、2027年のトレンドを予測した「ベジフルネクストトレンド」を発表しました。
選出のもとになっているのは、35万人以上の全国の顧客と、4000軒を超える畑の生産者から得られるデータです。年間約6万件にも及ぶ商品レビューから読み取れるニーズに、有識者の見解と産地の動向を組み合わせて、青果バイヤーが厳選したとしています。
背景として挙げられているのは、個人の健康と地球環境への関心の高まり、そして物価高です。以下、5つのキーワードを順に紹介します。
1. プロテインベジフル ― 野菜そのものからたんぱく質を摂る
加工された代替肉ではなく、野菜や果物そのものからたんぱく質を摂る動きです。加工食品への健康面の懸念から、食材まるごとを食べる「ホールフード・プラントベース」へと関心が移っているとしています。
きっかけのひとつとして挙げられているのが、2026年4月のブロッコリーの指定野菜化です。ブロッコリーは可食部100gあたり約10gのたんぱく質を含むとされています(出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」)。
該当する品目は、ブロッコリー、枝豆、とうもろこし、モロヘイヤ、アボカド、ドラゴンフルーツ、栗などです。物価高のなかで、手頃な価格で栄養を摂りたいというニーズも後押ししています。
プロテインベジフルに該当する野菜・果物(画像:Oisix)
2. メンパベジ ― 調理のストレスを減らす新品種
「メンパ」は「メンタルパフォーマンス」の略です。情報過多のなかでストレス感情を減らすことを重視する消費トレンドが、野菜選びにも及んでいるという見方です。
具体的には、下処理が不要だったり、使い切りサイズだったりする新品種が該当します。
- 使い切りサイズきゅうり:長さ10~12cmで、サンドイッチ用のパンの大きさにちょうど収まる
- 極薄皮トマト:「スクイーズ食感」で、小さな子どもも食べやすい
- 種がないピーマン:種とワタを取る手間がかからない
- スターおくら:輪切りにすると星形になる品種
メンパベジに該当する新品種の野菜(画像:Oisix)
3. 進化系唐辛子 ― 辛さ控えめで旨味を味わう
激辛ではなく、マイルドな辛さと旨味を楽しむ生鮮唐辛子です。埼玉県産のハラペーニョや、岩手県産の遠野パドロンなどが挙げられています。
産地側の事情も後押ししています。酷暑に強くて収量が安定しやすく、鳥獣被害を受けにくいことから、地産地消や他産地との差別化を図る目的で栽培が広がっているとしています。
進化系唐辛子の一例、ハラペーニョ(画像:Oisix)
4. ポータブルベジ ― スナック感覚で持ち運べる野菜
栄養を保ったまま、スナック感覚で手軽に食べられる野菜・果物の加工品です。健康志向の高まりから、ジャンクなスナックを脱したいという需要に応えるものと位置づけられています。
フリーズドライ技術などを活用した、ビーツやケールのチップス、マッシュルームジャーキー、ジュースに漬けたフルーツなどが該当します。
ポータブルベジに該当する加工品(画像:Oisix)
5. 収活 ― 収穫体験そのものを楽しむ
「収活(しゅうかつ)」は、農作業や収穫体験、野生の植物を採取する「フォレジング」を通じて、収穫物を楽しむムーブメントを指します。
収穫体験を楽しむ「収活」(画像:Oisix)
背景にあるのは農業の担い手不足です。基幹的農業従事者数(ふだん仕事として主に自営農業に従事している者)は、2015年の175.7万人から2026年には98.7万人(推定値)へと、約70万人減少しています。
リジェネラティブツーリズムやガストロノミーツーリズムの流行とも結びついており、鹿児島県産の国産スパイス「マーガオ」のような、採取をともなう食材にも注目が集まるとしています。